2023年09月01日

科学の力でおいしい料理になる「分子調理」が注目されている!詳しく解説

科学の力でおいしい料理になる「分子調理」が注目されている!詳しく解説

おいしいから揚げが人気のお店で、唐揚げのフライヤーに分子調理機器が使われていたという報告など、聞いたことはありますか。いま業界内で「分子調理」が話題になっています。「分子調理」は誰も知るほど、広く一般化していませんが、NHKの『あさイチ』で報道されるだけに、魅力ある調理法です。今回は分子調理について分かりやすく紹介します。

分子調理とは

分子調理は新しい料理方法ですが、料理のおいしさが増し、食品ロスも減ることから注目されています。調理することで変化する食材内の現象を、分子レベルで理解し、分子レベルに基づいた新しい料理、新しい調理技術の活用が始まっています。

分子調理学と分子調理法

分子調理のパイオニアで最先端の研究者、宮城大学の石川教授によれば、分子調理は学問領域の分子調理「学」と、料理領域の分子調理「法」があります。その両者が互いに影響しあって、科学の分子調理学で発見した科学的知見が、料理技術の分子調理法として取り入れられ、活かされています。

またこの流れは反対になるケースもあり、分子調理法によって生まれた新しい料理技術から、分子調理学において、新たな知見が引き出される関係性もあるそうです。

分子調理学は科学

分子調理学は、食材を調理する段階で食材の性質を分子レベルで解明し、調理中に食材に起きる変化を解明して、おいしい料理の元となる要因を解明する科学です。

一方、分子調理法は、おいしい食材の開発や新たな調理方法の発見などを、調理段階で分子レベルの原理に基づいて極める調理技術です。どちらも最終的においしい料理につながっています。

分子調理の応用例

すでに、分子調理の原理を理解し、取り入れている調理方法や料理があります。そんななかで、注目されている例を紹介します。

液体窒素

空気中に大量に存在する窒素は、マイナス196℃になると液体になります。その液体窒素を使って食材を瞬間凍結することで、風味や食感を損なうことなく食材を凍らせることが可能です。

牛乳に卵や砂糖、バニラを加えて作った液体に、液体窒素を加えながら混ぜると、瞬時にバニラアイスになります。攪拌中の泡なども凍らせることで新しい食感の商品を作るのに応用できたのです。

エスプーマ

エスプーマは分子調理をいち早く取り入れたスペインのレストラン「エル・ブジ」の料理長が開発した調理器具です。ゼラチンなどを入れた液体に「亜酸化窒素」を混ぜるとムース状にできます。生クリームをよりいっそうフンワリさせたいときには、瞬時に泡にできるので時間の短縮と作業効率アップにつながります。

植物で肉の代用

分子調理を応用することで、植物で肉や卵、チーズなどの動物性の食品を再現することが可能になりました。植物性の食材だけで作っても、外見や感触に味まで、本物の肉のハンバーガにそっくりな製品を作り出しています。

地球環境保全や近未来の食物危機対策として、2035年までに獣肉を置き換える目標もあり、近い将来、世界中に広がっていく可能性が期待できます。

分子調理の応用調理機器

分子調理の理論を応用した分子調理機器が人気になっています。一例として、フライヤーに電極パネルを設置し、1秒間に5万回の電波振動を発生させ、食材の中の水分子を安定化させるとどうなるでしょう。水分が溶け出るのを防止することで突沸を減少させられます。ジューシーな唐揚げになるでしょう。

また、食材の匂い移りの抑制効果もあり、揚げ物の調理時間を短縮させ、冷めてもおいしさがキープされます。油の廃棄ロスの削減まで可能で、キッチン業務をトータル的にコストダウンできるのです。

3Dフードプリンター使用で夢は広がる

現在も発展中ではありますが、分子調理に活用可能となる3Dフードプリンターの広範囲な実用化が着実に進化しています。3Dフードプリンターは、現在の3Dプリンティング技術を食品の造形へ応用するものです。完全実用化することで、世界的な食料危機や環境問題改善の一助になります。

3Dフードプリンターの基本技術を支える要素として、分子調理学と分子調理法が深く関わっています。3Dフードプリンターに、個人の年齢・性別・遺伝情報・病気の有無・運動の有無に体調などの「個人データ」をインプットしましょう。当人の好みの食を入力するだけで、栄養面や嗜好面が完璧に反映された「個別化食」が生み出されるのです。

そんな未来食が家庭でできるように考えられるようになっています。電子レンジのように3Dフードプリンティング市場は今後成長することに間違いありません。

まとめ

食糧危機が叫ばれる中、食品ロスを抑制することも可能となる分子調理が注目されています。分子調理は料理を分子のレベルまで突きつめておいしさを担保するもので、分子調理機器が家庭レベルまで浸透するのもそんな先ではありません。分子調理された美味しい料理が家庭でも味わえるようになります。

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